浜離宮恩賜庭園の魅力
浜離宮恩賜庭園は潮入の池と二つの鴨場をもつ江戸時代の代表的な大名庭園として造成されました。
東京湾から海水を取り入れ潮の干満で景色の変化を楽しむ、潮入りの回遊式築山泉水庭。
潮入の池とは、海水を導き潮の満ち干によって池の趣を変えるもので、海辺の庭園で通常用いられていた様式。
現在実際に海水が出入りしているのは、この浜離宮恩賜庭園だけになります。
もとは甲府藩の下屋敷の庭園であったが、将軍家の別邸浜御殿や、宮内省管理の離宮を経て、東京都に下賜され都立公園として開園。
近年、かつて園内にあった複数の建築物の復元計画が進められており、2010年に松の御茶屋、2015年に燕の御茶屋の復元が完了しました。
また2016年12月から2018年まで鷹の御茶屋が復元工事中が進行中。
当初復元予定となっていた延遼館は舛添都知事の辞任により未定となっており、海手御茶屋の復元が検討中となっている。
主なみどころ
園内には鴨場、潮入の池、茶屋、お花畑やボタン園など様々な見所満載!
鴨場 | 鴨の猟をおこなうために作られた池。 |
---|---|
潮入の池 | 海水を引き入れ、潮の干満による眺めの変化を楽しむことが出来るようになっている。 東京湾から魚が入り込んで生育しており、江戸時代には釣りが行われていた(現在は禁止されている)。 |
中島 | 潮入の池の中央に位置する小さい島。 |
中島の御茶屋 | 中島にある休憩所。 |
松の御茶屋 | 潮入りの池の北東側にある茶屋。(利用不可) |
燕の御茶屋 | 潮入りの池の北側にある茶屋。 |
三百年の松 | 江戸時代、徳川家宣が改修したときに植えられたと伝わる。東京都内最大の黒松。 |
ボタン園 | 60種800株が植えられている。 |
お花畑 | 季節の花が咲きほこる。 |
桜 | 種類が多いため見頃が比較的長い。春はライトアップされる。 |
他の樹木 | 松、ケヤキなど多種。園内には多くの大木が残されている。 |
歴史
1654年(承応3年)に甲府藩主の徳川綱重がこの地を拝領し、海を埋め立てて別邸を建てた。
その後は甲府藩の下屋敷として使用された。このため甲府浜屋敷、海手屋敷と呼ばれるようになった。
綱重の子である徳川家宣が6代将軍になると、将軍家の別邸とされた。
浜御殿と改称して大幅な改修が行われ、茶園、火薬所、庭園が整備された。
とくに徳川家斉と家慶の頃は、将軍の鷹狩の場であった。
幕末には、幕府海軍伝習屯所であった。
慶応2年に着工した石造洋館が、明治2年に外国人接待所「延遼館」として竣工した。
延遼館は、明治維新後も鹿鳴館が完成するまでは迎賓館として使用された。
明治3年に、宮内省の管轄となり名前も離宮と改められた。
明治天皇も度々訪れるようになる。
1923年の関東大震災と1945年の東京大空襲で、大手門や複数の御茶屋や樹木が焼失し庭園自体も大きく損傷したりと大きな被害を受けた。
1879年(明治12年) | 当時のドイツ皇太子フリードリヒが訪れた。 日本を訪問した前アメリカ大統領のユリシーズ・S・グラントが延遼館に1か月滞在し、 浜離宮内の中島茶屋で明治天皇との謁見が行われた。 |
---|---|
1889年(明治22年) | 延遼館が取り壊される。 |
1945年(昭和20年)11月3日 | GHQの要求により東京都に下賜される。 |
1946年(昭和21年)4月1日 | 都立庭園として開園。 |
1952年(昭和27年) | 旧浜離宮庭園として特別史跡・特別名勝に指定される。 |
1983年(昭和58年) | 中島の御茶屋の復元工事が完了。 |
2000年代前半 | 対岸の旧汐留貨物ターミナルが再開発され汐留の高層ビル群が林立した。 |
2010年(平成22年)12月 | 松の御茶屋の復元工事が完了。 |
2015年(平成27年)5月 | 海手御茶屋燕の御茶屋の復元工事が完了[2][3]。 |
2018年(平成30年)3月 | 鷹の御茶屋の復元工事を完成予定。 |
開園時間
開園時間 | 午前9時~午後5時 (入園は午後4時30分まで) |
---|---|
休園日 | 年末・年始
(12月29日~翌年1月1日まで) ※イベント開催期間及びゴールデンウィークなどで休園日開園や時間延長が行われる場合もあります。 ※文化財は後世に残すべき貴重な財産であり、これを守るために定期的な保存修理工事を要します。 ご理解とご協力をお願いいたします。 ※浜離宮恩賜庭園は、文化財保護法(第2条)により芸術又は観賞上価値の高い日本庭園として、 特別名勝及び特別史跡に指定されており、将来の文化向上発展の基礎をなすものであるため、 その保存が適切に行われるように、周到の注意をもって多くの方々に静かに観賞していただいている施設ですので、 ペット連れの入園はお断りしております。 |
入園料 | 一般 300円 65歳以上 150円 (小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料) 【20名以上の団体】 一般 240円 65歳以上 120円 ※身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳または療育手帳持参の方と付添の方は無料 ※無料公開日 みどりの日(5月4日)、都民の日(10月1日) 【年間パスポート】 一般 1,200円 65歳以上 600円 【9庭園共通年間パスポート】 一般 4,000円 65歳以上 2,000円 |
庭園ガイドのお知らせ | ○本園では、下記日時に庭園ガイド(無料)を行っております。 土曜日/日曜日と祝日:午前11時と午後2時 ※8月は休止いたします。 ○外国の方を対象に、英語による庭園ガイド(無料)を行っております。 土曜日:午前11時/月曜日:午前10時30分 ※8月は休止いたします。 ○松の御茶屋・燕の御茶屋特別ガイド:木曜日 13時~15時(入替制・各回先着25人・中学生以上) 「松の御茶屋」は内部、「燕の御茶屋」は外観からの御案内となります。 都合により、4月6日~5月4日は「松の御茶屋」のみのガイドとさせていただきます。 ※雨天中止、8月は休止いたします。 ※庭園ガイドについては、気象状況等により実施を中止する場合があります。 当日の実施については、浜離宮恩賜庭園サービスセンターにお問合せください。 |
交通アクセス・その他
お問い合わせ | TEL 03-3541-0200 浜離宮恩賜庭園サービスセンター 〒104-0046 東京都中央区浜離宮庭園1-1 |
---|---|
交通アクセス | <大手門口> 都営地下鉄大江戸線「築地市場」(E18)「汐留」(E19)・ゆりかもめ「汐留」下車 徒歩7分 JR・東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線「新橋」(G08・A10)下車 徒歩12分 <中の御門口> 都営地下鉄大江戸線「汐留」下車10番出口 徒歩5分 JR「浜松町」下車 徒歩15分 水上バス(日の出桟橋─浅草) 東京水辺ライン(両国・お台場行)「浜離宮発着場」下船 ※水上バス乗場ご利用の際は、入園料が別途かかりますので御了承下さい。 駐車場 ※大手門橋を渡った所に多少の駐車スペースがあります。 下記の車両以外ご利用できませんのでご了承ください。 1.車椅子・障害者のお車(身体障害者手帳をご呈示下さい。) 2.観光バス 一般車両は最寄の公共駐車場をご利用ください。 (高速道路の下、海岸通の地下に汐留駐車場があります。) |
【旧芝離宮恩賜庭園】咲き始めのシュウメイギクを庭園入口付近と園内藤棚付近にてご覧いただけます。浜松町駅北口徒歩1分都会のオアシス旧芝離宮恩賜庭園是非お越し下さい。 pic.twitter.com/0RkUCzpV7I
— 都立庭園 園長の採れたて情報 (@ParksTeien) September 24, 2017